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第14回高麗書芸研究会国際交流展 朝鮮語、漢字、英語など88点展示
《朝鮮新報》 2007.4.10
北、南、海外書画のコラボレーション
ともに生きる」李順分(西東京、左)、「帆」リ・ハンマン(平壌、右)
朝鮮民族の長い歴史と伝統の中で磨きあげられた書画を一堂に展示する国際交流展が2日から9日まで、東京・上野の東京都美術館第1彫塑室Bで開かれた。
この催しは、高麗書芸研究会(張允植会長)の主催で開かれたもの。展示会には、同研究会(在日)と北の朝鮮美術家同盟、南の韓国民族書芸人協会、中国の延辺書芸美術学研究所、日本人有志ら5団体の書芸家による作品88点が展示された。
高麗書芸研究会は、結成以来過去18年間、東京、 大阪、西東京、京都、兵庫、神奈川、広島、平壌、ソウル、全州そして中国・延辺でも展示会を開催し、北と南、海外同胞書芸家たちの交流と連帯を深めてきた。94年と98年には平壌で、97年には朝鮮から日本へ講師を招き、在日同胞書芸愛好家たちを対象とした「朝鮮文字講習会」を開いた。講習会は民族書芸の基礎を築き、裾野を広げるうえでの画期的な取り組みとなった。
「ゆるがぬ愛」李文赫(吉林)
今回の14回展には、東京、西東京、神奈川、埼玉、千葉、群馬、福島、愛知、岐阜、大阪、京都、岡山、福岡の同研究会会員たちの漢字と朝鮮語の意欲作が北南朝鮮、在中、日本の書芸家たちの作品とともに展示された。
張允植会長は、「18年間の活動を通して在日同胞書芸家たちの水準が上がってきた」とうれしそうに話した。
89年4月の結成記念展(東京・新宿)では、小さなホールに14人の有志たちの作品が展示された。その後10年間は日本国内での活動を通して土台作りに力を注いだ。朝鮮とは94年、2001年以降に南朝鮮、そして、中国・朝鮮族の書芸家たちとの交流を深め、研究を重ねてきた。
今展示会の出品者は88人。日本以外に、平壌、ソウル、釜山、仁川、平澤、光州、大田、全州、湖南、延吉、済州、龍牛など、たくさんの地域から作品が出された。張会長は、「東京都美術館で開催された14回展は、画期的な催しとなった」と胸を張る。
同展事務局の李順分さん(高麗書芸研究会常任理事)は、「作品を見ると、北には北の、南には南の『味』がある。在日同胞書芸家たちはこうした民族の『味』を吸収しながら、今後は独自のアートを創造していかなくては。在日同胞としてのアイデンティティを作品に込め、存在感のあるものを創り出す。それが今後の課題だと思う」と話した。
「共に生きる」と書かれた李さんの作品には、山とも、鳥とも見られる大きな書がかかれていた。
「北と南を行き交うクロツラヘラサギという渡り鳥がいる。渡り鳥は環境が整っていないと別の所へ行ってしまう。鳥たちが戻って来られる住み良い環境を整えるのは人の役目」(李さん)
作品には、平和で住み良い環境を整えるため、人々が力を合わせようとの思いが込められていた。
同研究会は、全国展を2年に1回、地方展を随時開催している。文芸同中央・金正守委員長は、たゆまない活動を通して同胞たちの民族心を育て、文化の力で、朝・日友好や祖国統一に貢献する同研究会の活動を称えた。
(金潤順記者)