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平壌出身の在日同胞画家、呉炳学さんが展覧会
《朝鮮新報》2021.06.17
目次
21日から銀座で
在日朝鮮人画家・呉炳学さんと三浦千波さんによる展覧会「呉炳学 三浦千波展―呉炳学97歳の世界を中心に―」が21日から東京・銀座のギャラリー向日葵で開催される。
呉さんは、朝鮮が日本の植民地統治にあった1924年に平安南道平城で生まれた。19歳まで平壌で暮らしたのち、絵の勉強をするため42年に東京へ。その後、東京芸術大学に入学するも中退し、独学で画風を確立していった。以来、画業に人生を賭してきた。
在日朝鮮人1世として激動の歴史を生き抜いた呉さんが描く作品について、日本の美術評論家である故・針生一郎は、「呉炳学礼賛」という文のなかでこのように評している。
「私はこんなに芳醇で強靭な絵を描く、しかも自分より一歳年上の在日画家を、それまでまったく知らなかったことに驚いた。…戦後日本美術の欠落部を埋めるのは在日の画家しかいないと人一倍目配りしてきたつもりの私ですら、呉炳学を知らなかったのは迂闊としか言いようがない」
過去に本紙の取材に対し、自身の美意識のルーツが「19歳まで暮らした平壌の街」であり「あの懐かしい日々が私の体の隅々に朝鮮人の美意識を息づかせているのかもしれません」(2005年11月)と語った呉さん。
展覧会「呉炳学 三浦千波展」では、今年で97歳となる在日朝鮮人画家が、生涯を通じ表出してきた絵画世界が広がることだろう。会期は今月27日まで。
(韓賢珠)
日時=6月21日(月)~27日(日)
11時~18時半*最終日は16時まで
場所=ギャラリー向日葵
東京都中央区銀座5-9-13 銀座菊正ビル2F
地下鉄銀座駅A3出口より徒歩2分
問合せ=03-3573-1680