在日本朝鮮人文学芸術家同盟

「強い意志」演奏に込め/九州中高吹奏楽部が演奏会

《朝鮮新報》2022.02.03

客席と舞台が一体に/九州中高

九州中高吹奏楽部の定期演奏会が行われた

九州中高吹奏楽部の第35回定期演奏会が1月9日、黒崎ひびしんホールで行われた。同校生徒、保護者をはじめとする地域同胞と日本市民ら約200人が観覧した。

コロナ禍の影響で、2020年度から山口初中吹奏楽部と合同で部活動を行ってきた同校吹奏楽部にとって、この日は久しぶりに劇場で開催する演奏会となった。

演奏会には約200人の観客が集った

吹奏楽編曲で演奏された合奏「祖国賛歌」で幕を開けた第1部では、今年の学生中央芸術コンクールで11年ぶりに銀賞を受賞した「管楽のための『私たちの学校』」(高級部)や、山口初中が金賞に輝いた「君たちのカバンの中に(너희들의 가방안에)」(中級部)などが披露された。また、北九州吹奏楽コンクールで12年ぶりに銀賞を獲得した「密陽(ミリャン)アリラン」の演奏は、観客らに朝鮮民謡の独特な情緒を感じさせた。

第2部では「Over the Rainbow Brassrock」など世界の名曲をはじめとする多彩な演目が舞台に上がった。なかでも最後に演奏された「白頭山へ行こう(가리라 백두산으로)」では、客席と舞台が一体となるような高揚した雰囲気に包まれた。

観客らは「ウリハッキョと同胞社会に対する恩返しをしたいという子どもたちの意志が伝わった、素晴らしい舞台だった」などの感想を述べた。

吹奏楽部OB会の河鐘須会長(44期)は「後輩たちが活躍する姿を見て心が温まった。これからも九州中高吹奏楽部の伝統を築いていけるよう、卒業生としてサポートに力を入れていきたい」と熱を込めた。

【九州中高】

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