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「思い届けたい」「胸が熱く」/近畿、東海地方芸術発表会
《朝鮮新報》2020.11.12
声楽部門全出演者
近畿、東海地方在日朝鮮学生芸術発表会が6日に行われた。
舞踊(大阪朝鮮文化会館)、民族器楽、声楽、吹奏楽(池田市民文化会館)の部門別に行われた発表会には、大阪、和歌山、京都、兵庫、愛知、岐阜、三重の朝鮮学校に通う中高級部生徒らが出演した。
新型コロナウイルス感染症が依然として猛威を振るう中、実行委員会では事前に入場整理券を配布し、会場への入場者をひと家庭あたり3人までに制限。各会場では入場時の検温、消毒、マスク着用の義務付けなど、徹底した感染防止策をとった。
3部門が行われた池田市民文化会館では、各部門の終了ごとにスタッフらが客席を消毒し、保護者らが安心して舞台をみられるよう措置をとった。一方、舞踊部門では会場に来られなかった人のために発表会の様子をインターネットを通じてライブ配信した。
愛知中高・高級部
舞踊部門の発表会では19の演目が披露された。そのうち15演目が創作作品で、さまざまなテーマで各学校の個性を表現した作品たちは、観客から拍手喝采を受けた。
民族器楽(11演目)、声楽部門(10演目)、吹奏楽部門(10演目)の発表会もまた観客の心を強く打った。各部門では学校別に発表が終わった後、最後に全出演者らによる演目が披露された。
部門別に行われた閉会式では、審査員たちが講評をし、立派なステージを披露した生徒らに感謝と激励の言葉を送った。
今回の発表会を通じ、生徒たちは新型コロナの影響によるさまざまな困難にも負けず、懸命に部活動に励んできた成果を余すところなく発揮し、会場に訪れた保護者や関係者らに大きな感動を与えた。
京都中高・中高合同
吹奏楽部門で2演目を披露した京都中高吹奏楽部の姜玲香主将(高3)は「毎年、中央芸術コンクールでの優秀作品を目標に練習に励んできたので、大会が例年通り行われないと知ったときは残念な気持ちでいっぱいだった」と心境を吐露しつつ「それでも今日、こうして発表会の舞台に立ち、自分たちの演奏を披露できてうれしく、とても幸せだった」と笑顔をみせた。
新型コロナの影響で行事や発表会などが中止になる中、プロモーションビデオを作成してSNSで公開するなど、精力的に活動を行ってきた同部にとって、今回の発表会は観客たちの前で演奏する今年度初めての機会だったという。
姜主将はこの間、7人の高3を中心に部員たちが一丸となって練習に励んできたとし「演奏を通じてウリハッキョや同胞社会を守り、輝かせていこうという思いを届けたかった。このような場を設けてくれた実行委や関係者に感謝の気持ちでいっぱいだ」と話した。
和歌山初中
この日、大阪朝鮮文化会館の前には列をなし開場を待ち侘びる多くの保護者らの姿が。列の先頭は尼崎初中の保護者たちだった。同校舞踊部の具悠良主将(中3)の母・李美華さんはより良い席で発表会を見るために朝早くから会場を訪れたという。
李さんは発表会終了後「舞台に立つ子どもたちの姿を見て胸が熱くなった」と振り返りながら「表彰はなかったが、子どもたちは観客に感動を与えようと舞台に立ってくれたはず。日頃の努力の成果を発揮できる場が設けられて本当によかった」と感慨深げに話した。
(李永徳、丁用根)