在日本朝鮮文学芸術家同盟

4月の春祭典、在日朝鮮人芸術団が出演

《朝鮮新報》2022.04.24

金日成主席生誕110周年を記念し、オンライン開催された第32回4月の春親善芸術祭典(10~20日、以下、春祭典)に在日朝鮮人芸術団が参加し、アンサンブル公演「永遠なる太陽の光の下」を出品した。

連綿と続く祖国の配慮

世界各国のアーティストたちの親善、交流を促進する目的で1982年から平壌で開催されてきた春祭典がオンラインで開催されるのは今回が初となる。在日朝鮮人芸術団をはじめとする国外の参加者らは祭典組織委員会に公演映像を出品。公演は朝鮮中央テレビやウェブサイト・朝鮮芸術で公開された。

在日朝鮮人芸術団の公演は15日、朝鮮中央テレビで放映されたほか、東京朝鮮文化会館で14日に行われた在日本朝鮮人中央大会後に上映された。

金剛山歌劇団と各地の朝鮮歌舞団、在日本朝鮮文学芸術家同盟の芸術家と創作家、朝鮮大学校学生ら総勢65人で構成された在日朝鮮人芸術団は今祭典に、序曲「忠誠の歌」、縁故者の語りと混声2重唱「祖国を歌う」、チャンセナプ2重奏「強盛富興アリラン」などの13演目を出品。金日成主席を追慕する切なる思いを込め、金正恩総書記を戴いて祖国と共に在日朝鮮人運動の新たな全盛期を切り開いていく決意を表現した。

在日朝鮮人芸術団は、祭典の草創期から幾度となく出演を重ねてきた。金剛山歌劇団の李栄守さん(人民俳優、1979年入団)は慣れ親しんだ祭典に初めてオンラインで参加する感慨を噛みしめながら、「祭典が私を芸術家として育ててくれた」と話した。主席の前で独唱するという長年の夢が果たされたのも、春祭典の舞台だった。「主席は卓上の灯りをつけて歌の題名を確認し、歌が終わると真っ先に拍手を送ってくださった。あの日の感激は言葉では到底言い表せない」と李さん。今祭典には祖国の人々の前で何度も披露し、絶賛を受けた「祖国は元帥様」、「白頭山へ行こう」を歌った。

若手団員らの中には今回が春祭典初参加の人も多い。2019年に入団した宋世響さん(舞踊手)は、祖国の配慮に感謝を示しながら、「映像であっても祭典に参加できてうれしい。異国でも朝鮮人としての誇りを持って、民族芸術の伝統を守る私たちの姿を祖国の人々に届けたい」と話した。

団結の力を誇示

かつて春祭典に出演した在日朝鮮人芸術団は金剛山歌劇団団員を中心に構成されたが、今回は総聯傘下の芸術団体が結集した、いわばオールスターの構成となった。団員らはインターネットを活用しながら1月初旬から公演の準備を進めてきた。

とりわけ、祖国で公演する機会が多くない各地の朝鮮歌舞団団員らにとっては、思いがけない好機となった。京都朝鮮歌舞団の呉明姫さん(2008年入団、声楽手)は「身に余る光栄」としながら、「準備過程に声楽技術はもちろん、舞台に立つ心構えまで、先輩たちから多くを学んだ。日本で民族芸術を守り、発展させていく使命を担った私たち総聯の芸術団体が力を合わせれば、もっと大きな可能性が広がるのではないか」と期待を込める。

文芸同中央の尹忠新委員長(功勲芸術家)は、今祭典が総聯の芸術家たちの団結の力を誇示する意義深い契機となったと話す。公演で全員が出演した合唱「金正恩将軍に栄光を」で指揮を務めた尹委員長は、「金正恩時代の総聯の芸術家として、民族芸術を強化・発展させていく決意を込めた」と語った。

在日朝鮮人芸術団の金正守団長は、「金日成主席は春になると在日朝鮮人芸術団に会えるのが一番うれしいと言いながら、芸術団の公演を何度も観てくださった。われわれ芸術家たちがこれまで以上に力を合わせて、民族芸術を通じて同胞たちに民族の心を伝え、芸術の力で在日朝鮮人運動を力強く鼓舞すべきだというのが、生誕110周年を迎えてわれわれが胸に刻むべき主席の願いだ」と力を込めた。

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